看護師の二交代と三交代の違い
看護師の二交代は、24時間を2つのシフトに分けて交代で勤務する形です。三交代は、24時間を3つのシフトに分けます。日本看護協会のガイドラインは、このほかに変則的な形もあるとしています。
二交代では、夜勤1回の実労働が8時間を超える設定になることがあります。三交代では、日勤のあとに深夜勤が続くなど、勤務と勤務の間隔が短い並びが組まれることがあります。どちらの形にも、確かめたい点があります。
夜勤の回数について、同じガイドラインは、三交代は月8回以内を基本としています。それ以外の交代制は、労働時間などに応じた回数とするとしています。二交代の職場では、夜勤の回数だけでなく、1回の夜勤の長さもあわせて見ます。
| 項目 | 二交代 | 三交代 |
|---|---|---|
| 24時間の分け方 | 24時間を2つのシフトに分ける(日本看護協会のガイドライン) | 24時間を3つのシフトに分ける(同)。変則的な形もある |
| 1回の勤務の長さ | 夜勤の実労働が8時間を超える設定になることがある(同ガイドラインは、二交代を変形労働時間制が要る例に挙げる) | 日勤・準夜勤・深夜勤に分かれ、勤務と勤務の間隔が短くなる組み方がある(同) |
| 夜勤の回数の目安 | 労働時間などに応じた回数とする(同ガイドラインの基準3) | 月8回以内を基本とする(同ガイドラインの基準3) |
| 勤務表で見る点 | 夜勤の拘束時間、休憩と仮眠の時間、夜勤明けの休息 | 日勤から深夜勤など、間隔の短い並びがないか |
表の出典公益社団法人日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(取得日 2026-09-28)出典を確認 ↗
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看護師の二交代の夜勤と法律の決まり
労働時間は、原則として1日8時間・週40時間までです。二交代の夜勤のように1日8時間を超える勤務を組むには、変形労働時間制の定めが要ります。1か月以内の期間を平均して、週の労働時間が法定を超えないことが条件です(労働基準法第32条の2)。
16時間夜勤を「午前0時を境に8時間を2日分」として、手続きをしていない例があります。日本看護協会のガイドラインは、これを誤解に基づく法令違反だとしています。就業規則に変形労働時間制の定めがあるかを確かめます。
休憩は、労働時間が8時間を超えるときに1時間以上を、勤務の途中に与えます(労働基準法第34条)。午後10時から午前5時までの労働には、2割5分以上の割増賃金が払われます(同第37条第4項)。深夜業を含む業務に常時つく人は、6か月以内ごとに1回、健康診断を受けます(労働安全衛生規則第45条)。
| 確かめること | 法律の決まり | 見るもの |
|---|---|---|
| 8時間を超える勤務 | 労使協定か就業規則などで、1か月以内の期間を平均して週の労働時間が法定を超えない定めをすれば、特定の日に8時間を超えて働かせることができる(労働基準法第32条の2第1項)。協定は労働基準監督署に届け出る(同第2項) | 就業規則に1か月単位の変形労働時間制の定めがあるか |
| 休憩 | 労働時間が6時間を超えるときは45分以上、8時間を超えるときは1時間以上の休憩を労働時間の途中に与え、自由に利用させる(労働基準法第34条) | 勤務表や就業規則の休憩時間と、実際に取れているか |
| 深夜の割増賃金 | 午後10時から午前5時までの労働には、2割5分以上の割増賃金を払う(労働基準法第37条第4項) | 給与明細の夜勤手当と深夜の割増の内訳 |
| 深夜業の健康診断 | 深夜業を含む業務に常時従事する人には、配置替えの際と6か月以内ごとに1回、医師による健康診断を行う(労働安全衛生規則第45条第1項) | 夜勤に入る人の健康診断の時期 |
表の出典厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「労働基準法」(取得日 2026-09-28)厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「労働安全衛生規則」(取得日 2026-09-27)公益社団法人日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(取得日 2026-09-28)出典を確認 ↗出典を確認 ↗出典を確認 ↗
看護師の二交代の勤務表を基準と照らす
日本看護協会は、夜勤・交代制勤務のガイドラインで、勤務編成の基準を11項目挙げています。法令の基準ではなく、協会の提案です。すべてを一度に満たす必要はなく、各施設が優先順位を決めて進めるものとしています。
二交代の勤務表と照らすときは、拘束時間、休憩と仮眠、夜勤明けの休息が手がかりになります。拘束時間は13時間以内とし、夜勤の途中で1時間以上の休憩と、連続した仮眠時間を設けるのが基準です。2回連続の夜勤のあとは、おおむね48時間以上の休息を確保するとしています。
ガイドラインは平成25年の版です。見直しの有無は、日本看護協会の掲載ページで確かめます。面接では、夜勤の始業と終業の時刻、休憩と仮眠の時間、夜勤明けの扱いを聞いておくと、入ってからの違いを減らせます。
| 日本看護協会の基準 | 基準の内容 | 二交代の勤務表で見る点 |
|---|---|---|
| 基準2 拘束時間 | 拘束時間は13時間以内とする。12時間勤務を勧めるものではないと注記がある | 夜勤の始業から終業まで、申し送りを含めて何時間か |
| 基準6・7 休憩と仮眠 | 休憩は夜勤の途中で1時間以上。夜勤の途中で連続した仮眠時間を設ける | 休憩と仮眠が、夜勤の何時ごろに何分とれるか |
| 基準4・8 連続と休息 | 夜勤の連続は2回まで。2回連続の夜勤のあとはおおむね48時間以上、1回の夜勤のあともおおむね24時間以上の休息が望ましい | 夜勤明けの翌日が休みになっているか |
| 基準1・5 間隔と連続勤務 | 勤務の間隔は11時間以上、連続勤務は5日以内とする | 夜勤の前後の勤務の並び |
表の出典公益社団法人日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」(取得日 2026-09-28)出典を確認 ↗
看護師の二交代の夜勤を減らしたいとき
小学校に入る前の子を育てている人は、請求すれば深夜の勤務を制限できます(育児・介護休業法第19条)。請求は、1か月以上6か月以内の期間を決めて、始まる日の1か月前までに行います。雇用が1年未満の人や、深夜に子を保育できる同居の家族がいる人などは対象外です。
要介護状態の家族を介護している人にも、同じ決まりが準用されます(同第20条)。どちらも、事業の正常な運営を妨げる場合は除かれます。
妊娠中と産後1年以内の人は、請求すれば深夜業をしないで済みます(労働基準法第66条第3項)。変形労働時間制の職場でも、請求すれば1日8時間・週40時間を超えて働かせることはできません。夜勤から外れたい期間と請求の出し先を、職場の担当に確かめます。
| 場面 | 決まり | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 小学校に入る前の子を育てている | 請求すれば、午後10時から午前5時まで働かせてはならない(育児・介護休業法第19条第1項)。事業の正常な運営を妨げる場合や、雇用が1年未満の人などは除く | 1か月以上6か月以内の期間を決めて、始まる日の1か月前までに請求する(同第2項) |
| 要介護状態の家族を介護している | 育児のための深夜業の制限の決まりを準用する(育児・介護休業法第20条) | 対象の家族と、請求の期間 |
| 妊娠中・産後1年以内 | 請求すれば、深夜業をさせてはならない(労働基準法第66条第3項)。変形労働時間制でも、1日8時間・週40時間を超えて働かせてはならない(同第1項) | 請求の出し先と、夜勤から外れる期間 |
表の出典厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(取得日 2026-11-04)厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「労働基準法」(取得日 2026-09-28)出典を確認 ↗出典を確認 ↗
看護師 二交代の公的な相談先
今の職場の勤務の決まりの悩みは、公的な窓口にも相談できます。窓口ごとに扱う範囲が違うので、相談したいことに合わせて選びます。
ナースのはたらく時間・相談窓口(看護師の二交代の相談)
夜勤の時間や休憩など、看護職の勤務時間の悩みを相談したいとき
日本看護協会の窓口で、情報の提供と相談先の紹介を行います。個別の事案を調べて判断する権限はありません。出典を確認 ↗
総合労働相談コーナー(看護師の勤務時間の相談)
勤務の決まりについて職場との話がこじれたとき
労働問題の相談を幅広く受け付けています。法令違反の疑いは、労働基準監督署など担当の部署が扱います。出典を確認 ↗
看護師 二交代でよくある質問
看護師の二交代の夜勤は、16時間でも決まりに反しませんか。
1日8時間を超えて働かせるには、労働基準法第32条の2の変形労働時間制の定めと手続きが要ります。日本看護協会のガイドラインは、手続きをせずに16時間夜勤を行うのは法令違反になると説明しています。就業規則に定めがあるかを確かめます。
二交代の夜勤の休憩は、何時間とれるはずですか。
労働基準法第34条は、労働時間が8時間を超えるときに1時間以上の休憩を求めています。長い夜勤でもこれ以上の最低限の定めはありません。日本看護協会のガイドラインは、夜勤の途中で1時間以上の休憩と、連続した仮眠時間を設けることを基準にしています。
子育て中で、二交代の夜勤を外してもらうことはできますか。
小学校に入る前の子を育てている人は、請求すれば深夜の勤務を制限できます(育児・介護休業法第19条)。雇用が1年未満の人や、深夜に子を保育できる同居の家族がいる人などは対象外です。事業の正常な運営を妨げる場合も除かれます。
出典とファクトチェック
- 公益社団法人日本看護協会「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 第4章 Ⅲ A 勤務編成の基準(11項目)と本基準の特徴(冊子34〜35頁)
- 対象
- 夜勤を含む交代制勤務を行う看護職(夜勤専従・日勤専従、当直・オンコールは想定外)
- 対象時点・期間
- 平成25年2月発行の版(2026-09-28 に掲載ページから取得)
- 公表日
- 2013-02
- 取得日
- 2026-09-28
- 確認版
- 平成25年2月(掲載ページは全体版として掲出)
- 読むときの注意
- 日本看護協会の提案で、法令の基準ではありません。平成25年(2013年)の版です。
- 厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「労働基準法」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 第37条第4項(深夜の割増賃金)、第66条第3項(妊産婦の深夜業)、第22条(退職時等の証明)・第39条(年次有給休暇)・第89条(就業規則の作成及び届出の義務)、第24条(賃金の支払)、第38条(時間計算)、第27条(出来高払制の保障給)、第32条(労働時間)・第36条(時間外及び休日の労働)・第37条第1項(時間外・休日の割増賃金)、第19条第1項(解雇制限)、第89条第10号(就業規則のその他の定め)、第15条(労働条件の明示)、第89条第3号(退職に関する事項)、第39条第2項・第4項〜第10項(年次有給休暇の加算・時間単位・時季・計画的付与・年5日・賃金・出勤とみなす期間)、第89条第1号(休暇を就業規則に記載)、第115条(時効)、附則第136条(有給の取得による不利益取扱い)
- 対象
- 法令の適用対象(事業主・労働者)
- 対象時点・期間
- 2026-09-28 時点の現行条文
- 公表日
- 1947-04-07
- 取得日
- 2026-09-28
- 確認版
- 昭和22年法律第49号(公布日は制定時。条文は取得時点の現行版)
- 読むときの注意
- 条文の説明で、個別の職場や個人に当てはまるかを判定するものではありません。公布日は制定時の日付で、条文は現行のものです。
- 厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 第19条(育児のための深夜業の制限)、第20条(家族介護のための深夜業の制限)
- 対象
- 法令の適用対象(事業主・労働者)
- 対象時点・期間
- 2026-11-04 時点の現行条文
- 公表日
- 1991-05-15
- 取得日
- 2026-11-04
- 確認版
- 平成3年法律第76号(公布日は制定時。条文は取得時点の現行版)
- 読むときの注意
- 条文の説明で、個別の職場や個人に当てはまるかを判定するものではありません。公布日は制定時の日付で、条文は現行のものです。
- 厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「労働安全衛生規則」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 第15条の2(法第13条の2の省令で定める者)、第52条の10(検査の実施者)、第13条第1項第3号ヌ(深夜業を含む業務)、第45条(特定業務従事者の健康診断)、第10条(衛生管理者の資格)・第62条と別表第四(免許を受けることができる者)
- 対象
- 法令の適用対象(事業者・労働者・免許の申請者)
- 対象時点・期間
- 2026-09-27 時点の現行条文
- 公表日
- 1972-09-30
- 取得日
- 2026-09-27
- 確認版
- 昭和47年労働省令第32号(公布日は制定時。条文は取得時点の現行版)
- 読むときの注意
- 条文の説明で、個別の職場や個人に当てはまるかを判定するものではありません。公布日は制定時の日付で、条文は現行のものです。
- 日本看護協会「ナースのはたらく時間・相談窓口」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 相談対象、情報提供、窓口紹介、権限
- 対象
- 看護職・看護管理者
- 対象時点・期間
- 取得時点の案内
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-27
- 確認版
- 取得時点の案内
- 読むときの注意
- 情報の提供と窓口の紹介を行う相談窓口で、個別の事案を調べて判断する権限はありません。
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 相談範囲、担当部署への取次ぎ
- 対象
- 労働者・事業主等
- 対象時点・期間
- 取得時点の案内
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-27
- 確認版
- 取得時点の案内
- 読むときの注意
- 総合的な相談の受付です。法令違反の疑いは、担当の部署(労働基準監督署など)が扱います。
- 日本看護協会「ナースセンターとは」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 表・項目
- 設置根拠・事業内容
- 対象
- 当該公式サービスの利用を検討する看護職
- 対象時点・期間
- 2026-09-27に表示されていた案内
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-27
- 確認版
- 取得時点の公式案内(版日付の記載なし)
- 読むときの注意
- 公式の案内で、公表日の記載はありません。案内があることは、個人への紹介や支援を保証するものではありません。
作成:2026年11月6日。
