看護師の自己PRは、どこに何のために書くか
ハローワークの「応募書類の作り方」では、職務経歴書は採用担当者に自分の実務能力を伝える書類としています。「自己PR」は、「活かせる能力」「志望動機」などと並んで、選んで足す項目です。
実務経験に自信がない場合でも伝えられることがある、と説明されています。研修の経験、勉強している分野、仕事への姿勢、将来の目標などです。応募書類の作り方 2 職務経歴書 ↗
厚生労働省の履歴書の様式例では、「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」が一つの欄になっています。履歴書では短く、職務経歴書では事実を添えて書き、面接ではその内容を自分の言葉で話せるようにしておきます。厚生労働省履歴書様式例 ↗
看護師の自己PRの材料を、経歴の事実から集める
看護師の経歴には、ほかの職種にはない事実がたくさんあります。まず次の項目を、勤務先ごとに書き出します。
| 項目 | 書き出すこと | 書くときの注意 |
|---|---|---|
| 免許 | 看護師・准看護師・保健師・助産師の免許と、登録の年月 | 免許証で確かめる |
| 経験した診療科と病床 | 病棟の種類(急性期・回復期・療養など)、診療科、病床の数、受け持ちの人数 | 施設が公開している範囲の情報で |
| 夜勤 | 2交代・3交代などの形、月の回数、夜勤帯の人数 | 応募先の勤務の形と比べやすく |
| 委員会・係 | 感染対策・医療安全・記録などの委員会や係で担当したこと | 期間と、自分がしたこと |
| 教育の役割 | 新人の指導(プリセプターなど)、看護学生の実習の指導 | 何人を、どのくらいの期間 |
| 研修 | 院内外の研修、特定行為研修、学会などでの学び | 名称と修了の年月 |
看護師などは、免許を受けた後も研修を受けて資質の向上に努めることが法律で求められています。受けた研修は、その努力を示す事実として書けます。特定行為研修は、特定行為を手順書で行う看護師が受ける研修として法律に定められています。保健師助産師看護師法 第28条の2・第37条の2 ↗
職務経歴書の下書き票をすでに作った人は、職務経歴書の記事の票をそのまま材料にできます。
看護師の自己PRの作成票
| 選んだ事実(いつ・どこで・何を・どのくらい) | 応募先の求人票の業務・条件 | 自己PRの一文 |
|---|---|---|
照合票・質問例は編集部が作成したものです。職場の実態を示す統計や、条件がかなうことの保証ではありません。未確認の欄をゼロや「なし」で埋めず、回答者・確認日・書面名を残してください。
応募先の求人票の「業務の内容」に近い事実を選び、1〜2つに絞ります。一文は「事実」と「応募先でどう生かすか」をつなげる形にすると、面接で「具体的には」と聞かれても答えられます。求人票に何が書かれるかは求人の探し方の記事で整理しています。
自分の条件を書き込むときに
この照合票を保存する(表計算用TSV) ↓表計算ソフトで開き、確認結果・未確認の点・回答者と確認日を記入できます。空欄は未確認のまま残してください。患者情報は記入しないでください。
看護師の自己PRに書かないこと
看護師は、正当な理由なく、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないと法律で定められています。自己PRで経験を伝えるときも、患者や家族が特定される出来事や、病名と日時・場所を組み合わせた書き方は避けます。保健師助産師看護師法 第42条の2 ↗
厚生労働省は事業主に、家族の状況や健康状態など、適性・能力に関係のない事項を応募書類で把握しないよう求めています。自己PRにこうしたことを書く必要はありません。採用選考時に配慮すべき事項 ↗
職務経歴書に書いた内容は面接で質問されることが多いので、事実より大きく見せる書き方は避けましょう。聞かれ方の準備は面接の記事でまとめています。厚生労働省(ハローワークインターネットサービス):応募書類の作り方 パンフレット「2 職務経歴書」 ↗
出典とファクトチェック
- 厚生労働省(ハローワークインターネットサービス)「応募書類の作り方 パンフレット「2 職務経歴書」」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 台帳ID
- HW-OUBO-PAMPHLET
- 表・項目
- 13頁(1)職務経歴書を作成するときの注意点、(2)職務経歴書の作成の基本
- 対象
- 求職者
- 対象時点・期間
- 2026-09-28 に掲載されていた版
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-28
- 確認版
- 取得時点の掲載版(日付の表示なし)
- 読み方・制約
- 一般の求職者向けの説明で、看護職に特化した内容ではない。
- 厚生労働省「厚生労働省履歴書様式例・新たな履歴書の様式例の作成について」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 台帳ID
- MHLW-RIREKI-2021
- 表・項目
- 様式例(A4)の記載欄、「新たな履歴書の様式例の作成について」1〜3頁
- 対象
- 採用選考を行う事業主・求職者
- 対象時点・期間
- 令和3年の作成時の版(2026-09-28 に取得)
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-28
- 確認版
- 令和3年に作成された様式例(PDF に日付の表示なし。資料番号 LL030419就01)
- 読み方・制約
- 事業主が参考にする様式例で、使用は義務ではない(各企業が必要に応じ他の様式を使うことも可能とされている)。PDF に作成日の表示がなく、公表日は取得日で代用しない。
- 厚生労働省(法令本文は e-Gov 法令検索)「保健師助産師看護師法」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 台帳ID
- EGOV-HOJOKAN-LAW
- 表・項目
- 第2条(保健師の定義)、第7条(免許)、第19条(保健師国家試験の受験資格)、第29条(名称の使用)、第33条(業務従事者の届出)、第5条・第6条(看護師・准看護師の定義)、第7条第3項、第21条(看護師国家試験の受験資格)、第10条〜第12条(籍と免許の登録)、第28条の2(研修の努力義務)、第37条の2(特定行為研修)、第42条の2(秘密を守る義務)、第37条(特定行為の制限)
- 対象
- 法令の適用対象(事業者・労働者・免許の申請者)
- 対象時点・期間
- 2026-09-27 時点の現行条文(e-Gov 法令API で取得)
- 公表日
- 1948-07-30
- 取得日
- 2026-09-27
- 確認版
- 昭和23年法律第203号(公布日は制定時。条文は取得時点の現行版)
- 読み方・制約
- 公布日は制定時の日付で、取得した条文は改正後の現行版。附則の経過措置(事業場の規模による適用の違いなど)までは記事で扱わない。個別の事業場への当てはめを断定しない。
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」 ↗
資料の対象・日付を確認
- 台帳ID
- MHLW-KOUSEI-SAIYO
- 表・項目
- (2)公正な採用選考を行うためには(応募用紙・面接)、(3)採用選考時に配慮すべき事項
- 対象
- 採用選考を行う事業主
- 対象時点・期間
- 2026-09-28 に表示されていた内容
- 公表日
- 公式に記載なし(取得日とは別)
- 取得日
- 2026-09-28
- 確認版
- 取得時点の掲載内容(版日付の記載なし)
- 読み方・制約
- 事業主向けの説明で、応募者の個別の権利や救済の手続きを定めたものではない。ページに版日付の表示なし。
変更記録:2026-09-28 初稿作成(第4回)。書き方の基本はハローワークの「応募書類の作り方」と厚生労働省履歴書様式例、研修と秘密を守る義務は保健師助産師看護師法の条文で確認。作成票は編集部作成。例文は載せていません。2026-09-29、題名と冒頭(答え・この記事で分かること)を整理し、本文を読みやすくした(長い段落と文を分け、数字の一部を表に、確認票を記事の中ほどへ)。数字・出典の変更なし。
